防災ノート_311を忘れない_高等学校
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第一章災害について2015地震ネパール9,000でも起こり得る(表2)。 平成22年版防災白書によると、昭和45年から平成20年の年平均値では、全世界で毎年約1億6,000万人が被災し、約10万人の命が奪われ、約400億ドル以上の被害額が発生している。しかも自然災害の発生件数と被災者数とも増加傾向にあり、昭和40年代後半に比べると、最近の10年間は約3倍に増えている。 経済的な被害規模も増大する傾向にあり、平成16年の新潟県中越地震、スマトラ島沖地震と津波、平成16・17年の北米・中南米のハリケーン、平成20年の中国の地震、ミャンマーのサイクロンなどで多くの損害が発生している。[スマトラ島沖地震と津波] 近年の自然災害のうち、最も多くの人的被害が発生したのは平成16年12月26日にインドネシアのスマトラ島アチェ州沖で発生した推定M9.0の海溝型巨大地震である。 地震に伴って発生した大津波は遠地津波としてタイ、マレーシアやインド、スリランカ、モルディブ、更には遠くアフリカ大陸まで達し、インド洋沿岸諸国に未曾有の被害をもたらした。被災者は約120万人、死者行方不明者は20万人以上、被害総額は78億ドルを超えると見込まれるが、全容はいまだに明らかになっていない。 世界的な観光地であるタイのプーケットなども津波の被害を受けたため、各国の住民だけでなく、海外からの観光客も犠牲となり、日本人もタイで23人、スリランカで12人が犠牲となった。ひ[ハリケーン・カトリーナ] 平成17年、米国・中米地域は観測史上最多の15個のハリケーン(年平均6個)に襲われた。 中でも8月23日にバハマ南東で発生した熱帯性低気圧は25日にハリケーン・カトリーナとなり、米国のフロリダに上陸した後、メキシコ湾を通過中にカテゴリー5(5段階で最強)へと発達、29日にはカテゴリー3の強さを維持したままルイジアナ州に再上陸し、米国南東部を通過した。メキシコ湾岸部のルイジアナ州、ミシシッピ州、フロリダ州、ジョージア州、アラバマ州などの各地で高潮や洪水が発生し、ルイジアナ州ニューオーリンズ市では市の80%が浸水した。 カトリーナによる死者行方不明者は約1,800人、被災者は数百万人と推定されるが、全容は不明である。広い地域の建造物やインフラ、そして沿岸部の石油関連施設が壊滅的な被害を受け、原油価格の高騰を招いた。被害額は数百億から千数百億ドルに達すると試算され、史上最大規模となっている。[ハイチ地震] 平成22年1月12日、ハイチの首都ポルトープランスの西南部でM7.1の地震が発生した。被害は主要な地方都市にも広がり、死者行方不明者約22万2,600人、負傷者約31万人、倒壊家屋は約9万7,000棟に達した。ポルトープランスでは電気、水道、電話などのインフラや政府機関の建物が被災して政府機能が麻痺、初期対応を含めた被災者支援は国連などの国際機関や各国からの支援機関が実施した。表2 平成7(1995)年以降の主な自然災害の概況(「平成29年版 防災白書」から抜粋)73

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