防災ノート_311を忘れない_高等学校
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(「東京都防災ガイドブック(平成25年3月発行)」東京都から) ておく。震災発生時の交通規制を踏まえて避難経路図(図2)を作成し、実際に歩いておくとよい。図1 地震が発生した時、慌てずに行動するためには、日頃から地震に関心を持ち、正しい心構えを身に付けておくことが大切である。●地域での避難訓練 町内会活動や自主防災組織の訓練などに日頃から積極的に参加し、地域との交流を深めておく。●緊急連絡チェックリストの作成 地震に備えて、家族の役割分担や具体的な行動手順を決める。安否を確認する方法や集合場所、共通の連絡先を複数決めておく(図1)。 必要な事柄をまとめた緊急連絡カードに住所、氏名、性別、生年月日、血液型、電話・携帯番号やメールアドレス、緊急連絡先、かかりつけの医療機関の連絡先、避難予定場所や家族の集合場所、避難経路図などを書き込む。医療的なケアや介助が必要な場合は、配慮点や注意事項なども記入しておく(図3)。●避難経路の確認 家具を固定し、自宅周辺の災害危険度、自宅及び門柱やブロック塀の耐震性など、自宅内外の安全について家族で話し合っておく。最低限の水や食料などの非常持ち出し品はチェックリストを活用して準備し、持ち出しやすい場所に置く。避難に備えて家の出入り口を整理整頓しておくことなども必要である。 避難場所となる近隣の小・中学校等の場所を確かめ図2図3『火ひの見みやぐら櫓のある小学校』 渋谷区立広尾小学校(旧東京市立広尾尋常小学校)は大正5年4月に開校した。当初は明治通り沿いにあったが、昭和3年3月、不審火で全焼したため、昭和7年、上智町6番地(現・渋谷区東3丁目)に移転した。 当時、都内では関東大震災で倒壊・焼失した小学校を鉄筋コンクリート建築で不燃化・耐震化する事業が行われていた。広尾小学校もRC鉄筋コンクリート3階建てとなり、その際、コの字型の校舎の東北の隅に高い塔が設置された。高台の立地を活かし、渋谷消防署上智出張所の火の見櫓として使用するためで、昭和22年まで実際に使用された。 広尾小学校の校舎は機能的でありながら、塔と玄関周りのデザインが工夫されており、平成8年に東京都の歴史的建造物に、平成12年に国の登録有形文化財に登録されている。923-2 日頃の備え  

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