第一章災害について012347-----電灯などのつり下げ物が、わずかに揺れる。棚にある食器類が音を立てることがある。電灯などのつり下げ物は大きく揺れ、棚にある食器類は音を立てる。座りの悪い置物が、倒れることがある。電灯などのつり下げ物は激しく揺れ、棚にある食器類、書棚の本が落ちることがある。座りの悪い置物の大半が倒れる。固定していない家具が移動することがあり、不安定なものは倒れることがある。棚にある食器類や書棚の本で、落ちるものが多くなる。テレビが台から落ちることがある。固定していない家具が倒れることがある。固定していない家具の大半が移動し、倒れるものもある。ドアが開かなくなることがある。固定していない家具のほとんどが移動し、倒れるものが多くなる。固定していない家具のほとんどが移動したり倒れたりし、飛ぶこともある。電線が少し揺れる。電線が大きく揺れる。自動車を運転していて、揺れに気付く人がいる。まれに窓ガラスが割れて落ちることがある。電柱が揺れるのがわかる。道路に被害が生じることがある。窓ガラスが割れて落ちることがある。補強されていないブロック塀が崩れることがある。据付けが不十分な自動販売機が倒れることがある。自動車の運転が困難となり、停止する車もある。壁のタイルや窓ガラスが破損、落下することがある。壁のタイルや窓ガラスが破損、落下する建物が多くなる。補強されていないブロック塀のほとんどが崩れる。壁のタイルや窓ガラスが破損、落下する建物が更に多くなる。補強されているブロック塀も破損するものがある。表1 気象庁震度階級関連解説表(人の体感・行動、屋内の状況、屋外の状況)震度階級人は揺れを感じないが、地震計には記録される。屋内で静かにしている人の中には、揺れをわずかに感じる人がいる。屋内で静かにしている人の大半が、揺れを感じる。眠っている人の中には、目を覚ます人もいる。屋内にいる人のほとんどが、揺れを感じる。歩いている人の中には、揺れを感じる人もいる。眠っている人の大半が、目を覚ます。ほとんどの人が驚く。歩いている人のほとんどが、揺れを感じる。眠っている人のほとんどが、目を覚ます。大半の人が、恐怖を覚え、物につかまりたいと感じる。大半の人が、物につかまらないと歩くことが難しいなど、行動に支障を感じる。立っていることが困難になる。立っていることができず、はわないと動くことができない。揺れにほんろうされ、動くこともできず、飛ばされることもある。人の体感・行動5弱5強6弱6強屋内の状況屋外の状況[プレート間地震]陸のプレートと海のプレートが接し、せめぎ合う境界付近で岩盤が破壊されて起こる地震(P79 図3の2〜4)●活断層 地層や岩盤に力が加わり、割れてずれた状態の断層のうち、約200万年前から現在までに動いた形跡があり、将来的にも動く可能性のあるものを活断層という。地震のエネルギーは、こうした活断層の面全体から放出される。プレートの境界も一種の活断層で、日本列島には約2,000の活断層があると推定されている。 活断層は、ずれの向きによって縦ずれ断層と横ずれ断層に分けられる(P79 図4)。縦ずれ断層のうち地盤が引っ張られてずり落ちたものが正断層、地盤が押されてずり上がったものを逆断層という。●マグニチュード(M)と震度 地震の大きさを表す尺度がマグニチュード、ある地点での揺れの程度を表すのが震度である。 関東大震災の関東地震はM7.9、阪神・淡路大震災の兵庫県南部地震はM7.3、東日本大震災の東北地方太平洋沖地震はM9.0。これまでに観測された最大Mは、昭和35年のチリ地震のM9.5である。 Mが1大きくなるとエネルギー規模は約32倍、2大きくなると約1,000倍になる。 我が国で用いられる震度は日本独自の基準である気象庁の震度階級で表される。平成8年10月から、震度0から7までの10階級で判定されるようになった(表1)。 Mと震度の関係は、電球の明るさと机の上の明るさの関係に例えられる。同じ電球からの光でも、机がどの位置にあるかによって机の上の明るさは異なってくるように、Mが同じ地震でも、震源が近いほど震度は大きく、震源が遠いほど震度は小さくなる。 また、地盤の質の違いによっても震度の大きさは左右される。79
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