防災ノート~災害と安全~中学校版
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1 災害の特徴から考えよう 4 火山 知る 火山の噴火による災害 火砕流 火砕流とは、高温の火山ガスとともに熱い溶岩や火山灰などが山の斜面を高速で下ってくる現象です。速度は時速100km前後になることもあり、温度は数百度に達すると言われています。火砕流が発生してからでは間に合いません。避難勧告が出されたら速やかに避難しましょう。 三宅島の火砕流[平成12(2000)年8月29日撮影] 溶岩流 噴出した溶岩が地表を流れる現象です。溶岩流は速いものでも時速30kmほどですが、高温のため山林や建物などが焼け、道路などは埋められます。溶岩が冷えると固まって岩になるため、復旧は容易ではありません。 伊豆大島噴火の溶岩流[昭和61(1986)年11月19日撮影] 火山灰・火山ガス 火山から噴き出す噴煙には、噴石や火山灰が混じっています。火山灰は風に乗って広い範囲に降り注ぎ、堆積します。火山灰は農作物を枯らすほか、人の目や鼻に入って異常を引き起こすことがあります。火口や山腹から噴出される火山ガスには、二酸化硫黄、硫化水素などが含まれ、のどや目に影響を及ぼします。濃度の濃いガスを吸うと、命にかかわることもあります。 三宅島の大規模噴火[平成12(2000)年8月10日撮影] 噴火警戒レベル 噴火警報・予報の中で発表される噴火警報レベルには、危険度に応じてレベル1からレベル5まであります。各レベルに応じた行動をとりましょう。 レベル5 危険な居住地域から避難する レベル4 警戒が必要な居住地域で避難の準備をする 高齢者等の要配慮者は避難する レベル3 居住地近くの危険地域の立ち入り禁止 高齢者等の要配慮者は避難の準備をする レベル2 火口周辺の立ち入り禁止 レベル1 特別な対応は必要ないが注意が必要

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