安全教育プログラム 第16集
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4記年度当初における幼児・児童・生徒の安全指導の徹底について(通知) このことについては、これまでも格段の御配慮をいただいているところです。年度当初に当たり、国が示す「第3次学校安全の推進に関する計画」等を踏まえながら、幼児・児童・生徒が安全で安心して学校生活を送ることができますよう、改めて下記の点に留意し、別添の参考資料等も参考にしながら学校所在地を管轄する警察署・消防署等、関係機関と連携して、各学校・園が幼児・児童・生徒の安全指導を積極的かつ継続的に推進するよう、お願いします。1  幼児・児童・生徒一人一人に、危険を予測し、回避する能力を育てるための学校安全計画を整備し、幼児・児童・生徒の安全対応能力の向上を図ること。(1)  幼児・児童・生徒の実態に応じて学校安全計画を見直すとともに、「安全教育プログラム(令和5年3月)」(以下、「安全教育プログラム」という。)に示す「必ず指導する基本的事項」を年間指導計画に位置付けた安全教育を推進する。(2)  「安全教育プログラム」に示された、各教科等の特質に応じて、単元や学習課題等を設定し実施する「教科等における安全学習」、朝の会等で行う一声指導(安全教育プログラム18ページ参照)における「日常的な安全指導」、首都直下地震や風水害等を想定した避難訓練等の「定期的な安全指導」をカリキュラム・マネジメントの視点で相互に関連させて、組織的・計画的に指導する。(3)  「いかのおすし」(「安全教育プログラム」11ページ参照)の約束の確認をするなどして、地域や社会で起こる犯罪や危険について理解させ、安全に行動できるように指導する。(4)  性犯罪・性暴力を根絶していくために、加害者にならない、被害者にならない、傍観者にならないための教育として、「生命(いのち)の安全教育」を推進する。(5)  横断歩道では、青信号であっても左右を確認するとともに、ドライバーと視線を合わせる(アイコンタクト)などの方法により横断する意思を伝え、車が止まったことを確認してから進行するよう指導する。(6)  令和4年11月に改正された「自転車安全利用五則」に基づき、自転車の安全な利用について指導すること。(7)  防災教育デジタル教材「防災ノート~災害と安全~」について、安全教育の年間指導計画に位置付け、計画的かつ系統的に活用を図り、児童・生徒に「自助」や「共助」の心を育てるとともに、災害時に必要な知識や技能を身に付ける学習を推進する。(8)  「東京マイ・タイムライン」を活用し、児童・生徒が天候の状況等を見極め、適切な避難行動がとれるように指導するとともに、児童・生徒とその家族等が、風水害に対して万全な備えができるように各家庭での作成に向けた周知・啓発を図る。(9)  地震が発生した際の安全行動について確認する。特に、登下校時や外出時といった教職員の指示が及ばない場面で地震が発生した際に、自分自身の判断で身を守り迅速に避難できるよう指導する。(10) 幼児・児童・生徒の実態に応じて、適切に安全教育が推進されるよう、管理職や安全教育推進担当者が中心となって研修等を実施するなどして、教職員の指導力向上を図る。2  全教職員による共通理解や役割分担の徹底を図り、緊急時に迅速・的確に対応するための取組を計画的に実施すること。(1)  施設設備の安全点検、幼児・児童・生徒に対する通学を含めた学校生活やその他の日常生活における安全に関する指導及び教職員に対する研修等について、学校の状況や前年度の学校安全の取組状況等を踏まえ、「学校保健安全法」(平成 28年4月1日施行)第27条に定められた「学校安全計画」に関する全体計画及び年間指導計画を毎年改訂し、これを実施する。(2)  自校の「学校危機管理に関するマニュアル」を見直すとともに、防犯カメラ、「学校110番」非常通報装置を活用した防犯訓練等を年度当初に計画・実施する。(3)  首都直下地震等に備え、「安全教育プログラム」20ページ「避難訓練の適正な実施のために」等を参考にし、幼児・児童・生徒や地域の実態に応じ、様々な想定場面や設定時間等を工夫した避難訓練を、原則として幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、中等教育学校前期課程及び特別支援学校においては年間11回以上、高等学校及び中等教育学校後期課程においては年間4回以上実施するとともに、実施後は、避難訓練の想定場面や設定時間等を見直し、より実践的な避難訓練となるよう改善を図る。    <参考>平成2平成25年2月7日付24教指企第1066号「学校・園における震災等に対する避難訓練等の改善について(通知)」(4)  「各区市町村地域防災計画において浸水想定区域内の要配慮者利用施設として区市町村から指定された場合は、利用者の洪水時等の円滑かつ迅速な避難の確保のために必要な訓練の計画の作成及び訓練を実施しなければならない」旨が水防法第15条の3(平成29年6月19日施行)により義務付けられていることから、区市町村の最新の地域防災計画を確認し、該当する場合は、台風、集中豪雨又は大雨を想定した訓練を年度内に確実に行う。3  学校と地域、家庭が一体となった安全体制の構築及び徹底を図ること。(1)  通学路及び学校近辺の危険箇所等について、防犯、交通安全、災害等の観点から点検し、その結果から対策等を明確にするようにし、学校において安全マップ等を活用して危険予測・危険回避の方法の具体的な指導を行うとともに、危険箇所等の対策について保護者会や学校便りなどで周知徹底し、発達の段階に応じた家庭での指導を依頼する。(2)  児童・生徒の保護者に、改正道路交通法や「東京都自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例」に基づき、「未成年者が自転車を利用するときには、その保護者に自転車損害賠償保険等への加入が義務付けられたこと」や「自転車利用者にヘルメットを着用させる努力義務が規定されていること」を周知する。(3)  下校後の交通事故防止に関して、地域の危険な場所(交通量の多い場所・見通しの悪い場所)では、幼児・児童・生徒に向けた安全を確保する声掛けなどについて、学校運営連絡協議会や町会等に対して、警察と連携して行っていただくよう協力を依頼する。(4)  学校安全の意識を高めるため、例えば、毎月の学校における「学校安全の日」の設定や、国民安全の日(7月1日)、防災の日(9月1日)や防災週間など安全に関連する広報・啓発の機会を捉えて、教職員や地域とともに学校安全の推進を意識化する取組を推進するようにする。令和5年4月5日付5教指企第13号により教育庁指導部指導企画課長から区市町村教育委員会指導事務主管課長及び都立学校長宛て 通知94年度当初における幼児・児童・生徒の安全指導の徹底について(通知)

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