安全教育プログラム 第16集
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高等学校学習指導要領(平成30年告示) 第1章 総則 第1款の2(3) 特に、学校における食育の推進並びに体力の向上に関する指導、安全に関する指導及び心身の健康の保持増進に関する指導については、保健体育科、家庭科及び特別活動の時間はもとより、各教科・科目及び総合的な探究の時間などにおいてもそれぞれの特質に応じて適切に行うよう努めること。また、それらの指導を通して、家庭や地域社会との連携を図りながら、日常生活において適切な体育・健康に関する活動の実践を促し、生涯を通じて健康・安全で活力ある生活を送るための基礎が培われるよう配慮すること。高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 保健体育編 体育編第1部 保健体育編 第2章 保健体育科の目標及び内容 第2節 各科目の目標及び内容「保健」3内容(2) 本内容は、様々な事故等の発生には人的要因や環境要因が関わること、交通事故などの事故の防止には、周囲の環境などの把握や適切な行動が必要であること、安全な社会の形成には、個人の安全に関する資質の形成、環境の整備、地域の連携などが必要であること、また、個人が心肺蘇生法を含む応急手当の技能を身に付けることに加え、社会における救急体制の整備を進める必要があることなどを中心に構成している。高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 特別活動編第3章 各活動・学校行事の目標と内容第1節 ホームルーム活動 2 ホームルーム活動の内容 具体的な活動の工夫としては、(中略)防犯を含めた生活安全や自転車運転時の交通安全に関すること、種々の災害時の安全に関すること、生命の尊重に関すること、環境整備に関すること、インターネットの利用に伴う危険性や弊害などに関する題材を設定し、事故の発生状況や危険箇所の調査結果を基にした話合い、「ひやり、はっとした」といった体験に基づく感想や発表、安全マップの作成、実技を通した学習、ロールプレイングなど様々な方法による活動が考えられる。防災に関しては地域の地理、自然の特性など地域に関して教科等横断的に学ぶ中でその意識を高めていくこと、安全に関しては、日常生活に潜む様々な危険を予測したり、問題解決の方法を話し合ったりすることで、安全に保つために必要な事柄への理解を深める活動が考えられる。第3節 学校行事 2 学校行事の内容(3)健康安全・体育的行事 ② 実施上の留意点イ  健康安全に関する行事については、最近の事故の実態、交通規則などを理解させ、事故防止に対する知識や態度を体得させるとともに、自然災害や犯罪などの非常事態に際し、沈着、冷静、迅速、的確に判断して対処する能力を養い、自他の安全を確保することのできる能力を身に付けさせること。また、(中略)防犯や情報への適切な対処や行動について理解させ、正しく判断し行動できる態度を身に付けさせること。40 高等学校学習指導要領(平成30年告示)第1章 総則 第1款の2(3)では、「安全に関する指導」について小・中学校と同様に示されている。その趣旨を踏まえ、安全に関する指導は、学校における教育活動全体を通じて行われなければならない。 高校生になると、冒険心による危険行動は少なくなってくる反面、二輪車や自動車などを運転することに強い興味や関心をもつようになる。安全教育の立場からは、社会貢献など、社会の一員としての役割を意識するなど、より大きな視点に立った生き方を促すことも必要となる。 具体的には、高校生自身が地域社会における各種交通安全の催しに参加したり、災害時のボランティア活動に取り組んだりすることが社会人としての自覚を高め、より広い視野から安全を捉える機会になる。 また、事故の加害者にならないことを強く意識させる指導も必要である。自転車通学者が多い高校においては、「被害者にならないための教育」と同時に、「加害者にならないための教育」が求められる。 教科等においては、例えば、高等学校学習指導要領解説に次のように示されている。 また、総合的な探究の時間における探究課題として、例えば、地域や学校の特色に応じて「地域の犯罪防止、交通安全の充実」、「安全な町づくりに向けた防災計画の策定」などを設定することで、安全教育を行うことも考えられる。(1)教育課程と安全教育(2)教科等の中で行う指導4高等学校

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