安全教育プログラム 第16集
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 5 安全教育の確実な実施のために 大地震が発生した際、まず自分の身を守ることができるようにするために、危険を予測し回避する能力を育成することが重要である。そのためには、各学校における避難訓練を、様々な発災場面を想定した体験的、実践的な訓練に改善することが求められる。各学校では、組織的・計画的に避難訓練の見直しを行うことが大切である。 平成25年2月7日付24教指企第1066号「学校・園における震災等に対する避難訓練等の改善について(通知)」には、以下に示す避難訓練等の想定場面等の見直し例や、体験的・実践的な避難訓練にするための改善の視点を示している。◆設定時間・場面について1登下校中2始業前、放課後3授業中(普通教室・特別教室・体育館・運動場・プール等)4休憩・清掃中5校外での教育活動中6他県等への遠足等や宿泊を伴う教育活動中7委員会や部活動中(長期休業日及び学校休業日を含む。)◆設定状況(どのような場合か)1管理職が不在である。2電話等が不通で、情報の収集や伝達ができない。3停電等により、校内放送が使用できない。4渡り廊下や非常階段等、事前に想定した避難経路が被害を受けて使用できない。5児童・生徒等や教職員が負傷した。6校内において児童・生徒等が行方不明になった。7運動場が液状化し、噴砂、地割れ、陥没等で使用できない。8島しょ部や東京湾沿岸部等に立地する学校で、津波警報が発令された。◆体験的、実践的な避難訓練等にするための改善の視点1学校の種別及び地域の実情に即した避難訓練等を設定する。2形式的、表面的な訓練とならないよう、緊迫感、臨場感をもたせる避難訓練等を実施する。3避難訓練等の事前・事後指導を充実させる。4特別な支援が必要な児童・生徒等に対する配慮を行う。5教職員の役割分担を明確化する。6家庭や地域住民、関係機関等との連携を密にした避難訓練・防災訓練を実施する。7実施後の評価を次回の避難訓練等に活用する。【避難訓練の事前・事後指導に活用できる教材】「5分で行う避難訓練」 掲示教材と学習指導略案がセットになった場面ごとに大切な内容を、視覚的に示す教材である。 教室や廊下に掲示することで、継続的な防災意識の向上を図ることが期待できる。21(3)避難訓練の工夫・改善

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